オリジナル7-100発売中!

(マスコットは非売品)

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*懐かしのギャラリー

Original Pignose 7-100
Guitar Player誌 1977年

MESA/Boogie SANTANA Guitar Player誌 1981年

Greco EGF-1200

Sunburst Lady 1981年

Mosrite Japan 70's

The Ventures Model

ピグノーズ雑記帳・独り言の巻(思いつくまま…)

その1 オリジナル 7-100 ヒミツの昭和テイスト

すでに、ヴィンテージ楽器(あまり好きな表現ではないのですが…)の域に入ったであろう、オリジナル 7-100。別名:Red Label

 

使った人だけが味わうことのできる、目からウロコのサウンドは、正に“The Legendary Pignose”そのものです。(個体差もまた良し!)

 

そのオリジナル 7-100 を修理していて気づかされるのは、驚くほどのアセンブリ精度と、電気系の大半を占める日本製部品の数々です。

 

大半と書きましたが、入力とプリアンプ出力のジャックを除いて、全て日本製と言って良いと思います。

 

あくまでも店主の憶測ですが、ジャックを除く基板上の電子部品と配線の全てを日本の下請会社で製作し、アセンブリとして米国の工場に供給されていたのではないかと、考えています。

 

電池ボックスをはじめとする、基板までの配線に後付の形跡が無く、寸分の遊びも無いほどタイトに作られていることが、その理由です。

 

基板の作りを見ると、本当に70年代前半の国産エフェクターを開けているのではないかと錯覚するほど、昭和の雰囲気が溢れ出てきます。

 

あの豊潤なサウンドを担っているのが日本製部品であることを知ると、時を隔てて日本にやってきたその個体は、実は里帰りでもあったのだ。などと、変に感傷的な目で見てしまうから、不思議ですね。

その2 DIY魂(スピリット)がもたらしたもの…

ただ罪なことに、日本が誇るそのアセンブリ精度が“凶”と出る面もあって、修理の難易度を高める結果に、陥ってしまいました。

 

米国は昔からDIY精神が旺盛なのですが、そのせいで豪快?な楽器修理も後を絶たず、オリジナル 7-100 においても、例外ではありません。

輸入した個体の90%以上に、程度の差こそあれ修理の痕跡が見られ、その修復には毎度泣かされます。

 

分解でしくじり、修理で再びしくじる。まともに元に戻らない。

NGの2~3乗の後始末は、たいへんな苦行と費用をもたらします。

 

PNPトランジスタを使っているため、回路がプラスアースなのですが、それさえ分からず電解コンデンサが逆向き(マイナスアース)に付いていたりするので、部品を交換したと思っても故障が直らない。

遂には手当たり次第に部品を差し替えて、無茶苦茶にしてしまう。

なんて惨状を目の当たりにすると、可哀相でため息が出てしまいます。

 

<まとめ&宣伝>

・ハズレが多く、オリジナル 7-100 の個人輸入はリスク高。

・特にオリジナル 7-100 のDIY修理はお勧めしません。

オリジナル 7-100 のお求めや修理は、当店にご相談ください。

その3 ピグノーズ・テスター

ピグノーズのカスタマイズを考える時、思いつくままにいちいち本体を開けて改造するのは大変なので、店主はこんな装置を作って実験を繰り返しています。名付けて“ピグノーズ・テスター”。

 

全ての部品が差し替えられるようになっており、回路を追加する場合は、右側のブレッドボードを使用することで、いろいろできます。

はまると止められなくなるというより、欲しいサウンドを見失ってしまいそうになるので、非常に自制心を必要とします(苦笑)。

できあがって気が付いたのですが、これって“Piggy In A Box”(ピグノーズのエフェクター版)の部品を、差し換え式にしただけの代物…

その4 ピグノーズの宅録(マイク録り)入門!

※2004年 5月号
※2004年 5月号

古ネタで恐縮ですが10年程前のギターマガジンに、リイシュー7-100Rを使用例とした、宅録のノウハウが特集され、デモ音源(CD)も付属するという、なかなかの豪華企画がありました。

 

 ノーマル・クランチ・ディストーションにおけるサウンドのちがいはもちろん、マイクの種類や録音後のEQ処理など、至れり尽くせりで勉強になります。

 

誌上企画なので、検体(リイシュー7-100R)はフルノーマルが前提。これだけ迫力ある音で録れるのなら、同じ条件で、オリジナル7-100やカスタマイズしたリイシュー7-100Rでも、試してみたくなってしまいます!

その5 モデファイに使えるスピーカーの存在

ピグノーズに標準装備されているスピーカー(型番:7-201)は、オリジナル・リイシューを問わず同規格で、口径 5"(インチ)のギターアンプ専用に開発された、ヘビーデューティーな逸品です。

このクラスのコンパクトアンプになると、TV等に使われている民生機レベルのスピーカーでも不思議ではないのですが、ここはしっかり手を抜かずに、頑丈に作られた楽器用を採用しているところはさすがです。


ところが、この口径 5"(インチ)というのが曲者で、楽器用としてはかなり小形の部類に入るためか、なかなか同規格の製品※)に巡り合うことができません。音質を変えて楽しむモデファイ用途や、修理不可能な破損対応など、同規格のスピーカーが多少でも選べるように、市場にもっと品種があって欲しいと思うのは、店主だけでしょうか?

※)カタログには 5"と謳っても、実際はメトリック規格のものあり。

ラベルのデザインは変更されました。
ラベルのデザインは変更されました。

そんななか、市場で入手可能な唯一の現行製品と言っても良いのが、スピーカーの老舗 Jensen社が発売する MODシリーズの 5-30 です。

見た目でもお分かりのとおり相当な重厚感を持っておりますので、まぁピグノーズに搭載しただけで、外観(内観)激変で「カッコいい~!」と満足される方があっても不思議ではありません。

ただ、店主がちょっとモデファイの素材として取り上げることに抵抗を感じているのは、スピーカーは音の最終出口であって、その前の段階でのチューニングをせずに「単なる“スピーカー交換で音が良くなる”とのコピーを出したくない」ということに、拘っているためです。

まぁ自動車のチューニングで例えるならば、足回りのチューニングをせずに、エンジンのチューニングを先行させるようなものでしょうか?

もっとライトな例えだとアルミホイールの装着がありますが、これは足回りの軽量化という本来の目的(効果)よりは、ドレスアップ効果の比重が高いのはご承知のとおり。アルミホイールは外観を構成する部品でもありますから、それでもいいんですけれどね。

伝えたいのは、ピグノーズに標準装備されているスピーカーは、決して音質的にも性能的にも悪くありませんよ。ということなのです。そして回路や配線のカスタマイズによって向上した音質に、十分追従するだけの優れた性能を有していることを、分かって欲しいと思うのです。

Jensen MOD 5-30 に交換することで確かに音は変りますが、それを良しとするのかは、使われる方の感性によるところが大きいでしょう。

決定的に変わるのは、アンプ自体の重量とキャビネットの響き方かな?

何せ Jensen MOD 5-30 の重量は、1kg に近い 995g もあります。

標準装備のスピーカーは、その 2/3 の 630g 程度。重いでしょう?

というわけで能書きを淡々と書きましたが、スピーカーの交換自体は本体に影響の少ない「ライトなモデファイ」の範疇なので、奨励はしたいと思います。ただ単純にメニューに載せなかったのは、前述のとおり安直に「音が良くなる」と謳いたくなかっただけ。ご希望の際はもちろんお請けいたしますので、ご遠慮なくご相談ください。ただし輸入品につき価格は変動しますので、その時の時価でご回答させていただきます。

ご注意:中国製になってからの Pignose 7-100R に起こった仕様変更で、従来よりスピーカーマウントのネジ長が短くなった物があります。

この仕様では Jensen MOD 5-30 の厚いスピーカーマウント部を貫通できず、ナットが締められません。よってスピーカー交換が行えない場合がありますことを、ご承知置きください。スピーカーマウントのネジは筐体に埋め込まれているため、これを交換することは不可能ではありませんが、不相応な費用が想定されます。U.S.A.製 台湾製 香港製については、いまのところ取付支障のある個体の確認はありません。

                          Apl.30 2020